「Wantedly」で企業を探して,ESや面接の対策は自分でやりました。人材紹介会社で働くS. M.さんの就職活動

私の就活体験談
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就職活動を成功させたビジネスパーソンの「私の就活体験談」。今回お話を伺ったのは,新宿にある人材紹介会社・P社で働くS. M.さんです。

Sさんは,高校を中退後,通信制の学校を卒業して大学に行き,就職活動時は「Wantedly」で企業を探し,自分ひとりでESや面接の対策をして内定を獲得しました。

就職活動時のことなどについて,Sさんに伺いました。

高校中退後,通信制の学校を経て大学へ

狭い世界の価値観が辛くなってしまった

——Sさんの経歴を教えてください。

出身は埼玉県です。中高一貫校に通っていたのですが,中退して通信制の高校に行きました。

中退したのは高校1年生のときに鬱になってしまったからです。元々,自分がふさぎこみがちでネガティブに考えやすいというのはあります。

前の高校にいたときは,「大学に行くことが絶対」「ある程度普通の会社に入ることが絶対」とされていて,「専門学校じゃダメなのかな…」とか「今から夢が決まっていないとダメなのかな…」などどんどん考え過ぎてしまっていました。

また,女子校だったこともあり,その中だと「これが絶対」という価値観がハッキリしていて,狭い世界が辛くなってしまったのも大きかったです。

夏休みが終わってから一切学校に行けなくなってしまい,それで単位も足りず,出席も足りずということで泣く泣く通信制の学校に行きました。

診療内科に通って,お薬ももらって,自分も周りもびっくりするくらい1年も経たずに回復しました。

人にきっかけを与えたいと思って人材を選ぶ

——大学に行こうと思った理由はなんですか?

私が通っていたのは,月に何回か登校するというより,好きな授業をとってその時間に通う単位制で今の大学のような学校でした。それで,けっこう毎日のように行っているときもありました。

その学校の文化祭があったとき,実行委員会の副委員長になって運営をする中で,「マーケティングって面白いな」と思ったのがきっかけで,大学に行こうかなと思うようになりました。

——大学ではどんなことをしていましたか?

大学は経営学科でマーケティングなどを学んでいました。

学科で決められた必修のゼミではなく,有志がやる学科横断のマネジメント系のゼミを2年から3年生にかけてやっていたので,それを活かした仕事をしたいと思っていました。

「人にきっかけを与えたい」と思っていて,最初は広告か人材が気になっていたのですが,広告はモノを活かしてきっかけを与える,人材は人にコミットしてきっかけを与えるということで人材を選びました。

インターンシップに行くことで自分にどんな会社が合っているかがわかった

最初は1dayインターンに行った

——就職活動はどのようにはじめましたか?

大学3年生の夏に1dayインターンに行ったのが最初です。

1dayなのでみんなちょこちょこ行ってるし,私も行ってみようみたいな軽い気持ちで,「リクナビ」や「マイナビ」を使って,広告やWebマーケティングの会社4社くらいに行きました。

ただ,Webマーケティングは「ちょっと違うな…」と思いました。

Webマーケティングって手に職じゃないですか。それよりも自分を奮い立たせ,まずは営業からガッツリやるほうがいいと思いました。

会社の雰囲気とか自分に合っているかどうかがわかった

——インターンシップに行くと企業の雰囲気などはわかりますか?

そうですね。会社の雰囲気とか自分に合っている合わないとか,社員さんの話し方とか。私はアットホームな感じが好きなのですが,当時は大きめの会社のインターンに行っていたので,けっこうかしこまっていたりして。そのとき「(私は)大きい会社ではないな,ベンチャーがいいな」と思いました。

——秋くらいからはどのように就職活動をしましたか?

9月以降はあまりやっていませんでした。ゼミがとても忙しくて,就活やりながらは大変だったからです。ゼミは12月までだったので,それまではゼミに100%かけていました。

企業探しも就活の対策も自分の力で進める

「Wantedly」で企業を探す

——1月からはどのように就職活動を進めましたか?

自己分析に時間をかけていました。

一方,「まずは自分のことだ」みたいになってしまっていて,企業研究を怠っていました。

あとは,「リクナビ」や「マイナビ」を見て企業説明会の予約をとりあえずしたものの,参加せずにキャンセルする繰り返しでした。予約したあと,ホームページを見て予習しておこうと思ったら,「この会社違うな」と思って,行かずにキャンセルしたりして(笑)。

数を打てば当たるというより,質を高めたいという気持ちがありました。

——いつから本格的に動きはじめましたか?

ちゃんと動き出したのは3月くらいです。

その頃,「リクナビ」などの就職サイトを見ていて「なんか違うな…」と思っていて,友人に教えてもらった「Wantedly」を使いはじめました。以前からアプリはインストールしていたのですが,使っていなかったので,就職活動をやろうと思ったときからアプリを開くようになりました。

——「話を聞きに行きたい」はしましたか?

(編注:「話を聞きに行きたい」は,本選考へのエントリではなくカジュアルに企業に行ける機能)

5社くらいしていたと思います。大勢にする説明会を1対1で細かく聞けるという感じでした。

よくある質問の一問一答を30個くらい書き出した

——P社の選考はどうやって進みましたか?

「Wantedly」で説明会に申し込みました。

みんながいる説明会でグループワークをやって,それに通過すると一次・二次面接がありました。

もう1社,Webマーケティングの会社からも内定をもらっていて悩んでいたのですが,会社の雰囲気や社員の接し方,自分が商品になって人と関われるという理由からP社を選びました。

——グループワークや面接の対策はしていましたか?

その時点で5社くらいの選考を受けていて,なんとなくの雰囲気はつかめていたので,「どういう立ち回りをしようかな」と考えていました。

また,インターネットで「よくある質問の一問一答」みたいのを見て,それをExcelに30個くらい書き出して,自分の回答を書き出す作業もしていました。私の場合は鬱などの過去があったので,それをいかにポジティブに受けとってもらえるかを気をつけました。

ただ,覚えることはしていません。丸暗記は棒読みになって良くないと思ったからです。キーワードになる単語をポンポン並べて,「このあと面接がある」みたいなときに見ていました。

ESも企業さんに合わせて何通りか書いていました。話すことがいっぱいあったので,ESと一次面接で同じ内容を話さないようにしたり。少しずつ小出しにしようみたいな(笑)。

これから就職活動をする人たちへ

自分を客観視できる人ならエージェントを使っても大丈夫

——就職エージェントは使った方がいいと思いますか?

ただエージェントに従うのではなく,意見を聞くようにうまく使った方がいいと思います。

私はエージェントの言いなりになりそうで怖かったんです(笑)。エージェントにちょっと「違うよ」って言われたら「えっ…!?」ってなりそうで(笑)。「こういう意見もあるんだな」と客観視できる人だったら大丈夫だと思います。

相手もプロの方じゃないですか。そういう方の助言を聞けたり,ESも第三者に見てもらえることはなかなかないので,使った方がいいと思います。

私は自己完結してしまったので失敗したところもあるので…。

企業分析はやった方がいい

——どんなところに失敗してしまったと思いますか?

企業分析を怠っていたところです。企業分析の重要さが分かっていなくて,自分の思っていることと会社が思っていることが合っていないということに面接しているときに気づいたことがあります。

「これは言い方をミスった」「この言い方じゃなかった」という経験があるので,企業分析はやった方がいいなと思います。

就職エージェントは,企業の特徴だったり,どういう人を採用基準にしているかという情報がわかるので,そういう情報を自分の中に落とし込んでいくことが大切です。

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