企業の採用試験では,面接などのほかに「適性検査」が実施されることがあります。適性検査とは,文字通り,「どういった仕事に適性があるか,どのような行動を取る傾向があるかなどを測るテスト」のことです。
適性検査として有名なのが,リクルートマネジメントソリューションズが提供している「SPI」ですが,SPI以外の適性検査を利用する企業も多数あります。今回は,適性検査の中でSPIに次いで実施企業が多い「玉手箱」について解説します。
玉手箱とは?
日本エス・エイチ・エルという会社が,企業向けに販売するもので,SPIと同様に「知的能力」と「性格適性」を測定するWebテストです。SPIは対策問題集などが多数出回っていることから,企業によってはSPIの使用を避け,玉手箱を使うというケースもあります。就活をしていると,高確率で受検する可能性があるテストです。SPI対策だけでなく,玉手箱にも備えておくようにしましょう。
玉手箱の特徴
玉手箱の特徴について以下の通り紹介します。
①問題の順番はランダムに出題されるが,出題ジャンルは一種類のみ
玉手箱の特徴のひとつとして,問題の順番はランダムに出題されるが,出題ジャンルは一種類ということがあげられます。玉手箱の試験では,言語,計数,英語の問題で構成され,各分野ごとに問題が出題されます。
たとえば,言語の試験では言語の問題しか出題されず,計数の試験では計数問題しか出題されません。一方で,問題の順番はランダムに出題されます。最初に図形問題,次に計算問題,その次にまた,図形問題,最後に表の空欄補充問題などです。
②問題を解く時間が短い
問題を解く時間が短いことも玉手箱の特徴です。入試問題などのように,「じっくり考えて答えを導き出す」ということではなく,比較的平易な問題を,素早く正確に回答することが求められます。
たとえば,玉手箱の言語問題の論理的読解では,15分で32問,計数の四則演算では,9分で50問処理しなければなりません。一方で,SPI形式の言語の問題では30分で40問,非言語問題は40分で30問と比較的解答時間が玉手箱よりも長くなっています。
③それぞれの問題の難易度は高くない
玉手箱では,それぞれの問題の難易度は高くありません。SPIの言語問題は抽象的な問題が多く,非言語問題では推論や仕事算,図形など少し難しい問題も出題されます。一方,玉手箱では言語問題が比較的読みやすい文章で,非言語問題では,四則演算や図表の読み取りが出題されます。そのため,問題のレベルは比較的簡単に解答できることがほとんどです。
まとめ
今回は玉手箱について紹介しました。新卒の適性検査ではSPIをはじめ,玉手箱や企業独自の問題などさまざまな課題が出されます。準備をして落ち着いて取り組めば合格は難しくないものが多いので,しっかり対策をして臨みましょう。