『就職四季報 企業研究・インターンシップ版 2023年版』は,『就活四季報』の姉妹誌です。インターンシップ情報だけでなく,行きたい会社の選び方や知っている会社の増やし方,業界や会社を分析する方法など,就職活動に役立つ情報が多数掲載されています(←これらの情報が充実しています)。
目次
これから就職活動をはじめる人におすすめ
本書は,就活を控えた大学生におすすめの一冊です。『就活四季報』シリーズは,総合版をはじめいくつか種類がありますが(『就活四季報』シリーズについては後述),就職活動をはじめるとき,まっさきに読んでおきたいのは姉妹誌にあたる本書だったりします。
というのも,他の『就活四季報』は,会社のデータに焦点が合っているのに対し,本書はそういった会社のデータを読み解く方法だったり,そもそもどうやって自分に合った会社を選べば良いかといった,就職活動をする上で知っておくべき前提の情報が掲載されているからです。
もちろん,「すでにそういった知識はある」「会社のデータだけを知りたい」という方は,『総合版』や『女子版』などを選ぶと良いでしょう。
反対に,「これから就職活動をはじめようと思うけれど,どうやって自分に合う会社を調べれば良いかわからない」「会社のインターンシップ情報を知りたい」という方は,本書がおすすめです。
「就職四季報 企業研究・インターンシップ版」の目次
本書の構成は,以下の通りです。
企業・業界研究編
- インターンシップを理解する
- 行きたい会社を選んでみる
- 知っている会社を増やす
- やりたい仕事を職種に落とす
- 共通点を調べて分類する
- やってみよう会社分析
- 業界地図を使いこなす
- 就職四季報の見方を知る
- 会社を五感で感じ取る
インターンシップ情報編
- インターンシップ情報の見方・使い方
- 1110社のインターンシップ情報
本書は,前半(第1章〜第9章)が就職活動をはじめるにあたって知っておきたい企業・業界研究について,後半がインターンシップ情報が掲載されています。
「どうしてインターンシップに行った方が良いのか?」「そもそもインターンシップとはどのようなものか」といった基本から知ることができるので,漠然とインターンシップを考えている方は,自己の情報を整理するためにも一読しておくと良いでしょう。
また,各章の最後には「この章のおさらい」として,ちょっとしたワークも掲載されています。これらをこなすことで,自分がわかっているところがわかるのと同時に,わからない場所が見えてくるので,それらを復習したり深堀りすることで,自分の就職活動の課題がクリアできるようになります。
「就職四季報」シリーズを活用するのもあり
前述のように,本書は就職四季報」シリーズのうちの一冊です。『企業研究・インターンシップ版』で就職活動の方法を知ったあとは,『総合版』『女子版』などを活用するのも良いでしょう。
- 総合版
- 優良・中堅企業版
- 女子版
- 企業研究・インターンシップ版
本書では,「就職四季報の見方を知る」というタイトルで,選考情報,採用情報,配属情報,給与・休暇・残業,従業員・離職率など,どの部分を見ればよいかがわかります。
もちろん,「インターンシップ情報を知りたい」という方は,無理して手を広げる必要はないので,本書に掲載されている情報を活用すれば必要十分です。
企業・業界研究をするために
インターンシップを理解する
第1章「インターンシップを理解する」では,インターンシップの基本について解説されます。
- 加熱するインターンシップ
- インターンシップとは何なのか
- 内容は変革期にある
- インターン,ホンネとタテマエ
- 内定よりも自己研鑽を目的に参加を
- 本選考の予行演習ができる
- 選考メニューも本番と同じ
- 短期が多い冬のインターンシップ
- 今後はより「就業体験」を重視か
- プログラムも大事,会社も大事
就活生にとって気になる採用(本選考)に直結するかどうかについては,このように書かれています。
採用に直結するかどうかは,一部の外資系企業やベンチャー企業のプログラムを除き,明記されていることはありません。「インターンシップと採用とは関係ありません」と書かれてあっても,実際には採用と全く関係がないとは言い切れないのが厄介なところです。
インターンに参加することで,本選考でエントリーシートや筆記試験が免除される,早期の案内が来るなどの優遇策を得られることもあることは事実で,「採用目的としてインターンを実施する」と公言する会社も増えています。
インターンシップを行っている会社のうち,どの会社がどのような内容かをひとりで情報を集めるのは,大きな工数がかかります。また,インターネットの情報は不正確な情報も少なくありません。
もし,あなたが有利な選考を希望するなら,インターンシップを利用するだけでなく,採用企業とつながりを持つ就職エージェント等のサービスを利用するのも良いでしょう(無料で利用できます)。
業界地図を使いこなす
本書を読むと,「行きたい会社」を選ぶ上で,業界を調べ,会社を調べ,会社分析をし,やりたい仕事を職種に落とすといった方法がわかります。そのうち,業界で仕事を選ぶ人にとって根幹となる「業界を調べる」というフェーズでは,『業界地図』を使った方法も紹介されています。
『業界地図』を使うと,その業界の主要プレーヤーの規模や順位,企業間のつながり,職業などが効率良くわかります。『業界地図』は,「東洋経済新報社」と「日本経済新聞社」の2種類が有名ですが,本書を読んだ方なら,同じ東洋経済新報社のものを選ぶと相性が良いでしょう。
↓東洋経済新報社「会社四季報」業界地図
インターンシップ情報の見方
本書の後半は,いよいよインターンシップ情報です。インターンシップのデータを目当てに本書が気になった方も,思いのほか企業研究の解説が丁寧なのはうれしい誤算だと思います(笑)。
もちろん各社のインターンシップ情報量も多いので安心しましょう。
本章では,『総合版』『女子版』掲載企業のうち,1110社のインターンシップ情報が掲載されています。インターンシップ情報と合わせて,各『就職四季報』掲載ページも書かれています。
まずは,第1章〜第9章でインターンシップの意義や企業研究の方法を理解する,その上で興味がある会社のインターンシップ情報を調べると,効率良く自分に合った会社を見つけることができるでしょう。
まとめ
『就職四季報 企業研究・インターンシップ版』は,インターンシップ情報を知るだけでなく,その前提となる業界や会社のことを調べる方法がわかる一冊です。
これから就職活動をはじめる方は本書を読んで,それからさらに情報が必要というときに次の一冊として『総合版』『女子版』など自分に合わせた1冊を選ぶと良いでしょう。
あなたに合った会社が見つかるのを応援しています!
2019.04.18
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書名 | 就職四季報 企業研究・インターンシップ版 2023年版 |
著者 | 東洋経済新報社 |
出版社 | 東洋経済新報社 |