自己分析―。就活をはじめる上で必ず耳にする言葉です。志望業界や職種を決めるにはまずは自分を知ることからはじめるために行うもので,ほとんどの就活生にとって最初に立ちはだかる壁になります。今回はそんな「自己分析」について解説をしていきたいと思います。
目次
自己分析は何のために行うのか?
自己分析とは,自分の特徴を理解するために,これまでの経験や考え方を振り返って整理することをいいます。自己分析をしておくことで「自分の仕事選びの軸」と「自分自身のこと」を明確にすることができます。この2つはエントリーシートや面接など,就活の多くの場面で聞かれるので,わかりやすく説明できるように自分自身がきちんと理解できていることが大切になります。
たとえば,面接で志望動機を尋ねられたとき,「御社の○○に惹かれたから」のように伝えていくことになります。しかし,「なぜ良いと思ったのか?」具体的な理由まで伝えないと,本当にマッチしている人材か把握できません。この理由を明確にして企業に伝えるためには,自分の価値観や,何を大事にしたいと考えているのかを自己分析で明らかにしておくことが重要です。
自己分析はいつからはじめるべき?
具体的にいつまでに自己分析をやっておかないといけないということはありません。また,「企業研究は自己分析が終わっていないといけないのではないか?」と就活準備の着手の順番について不安に思う方もいるかもしれません。
しかし,自己分析は明確に「ここまでやったから終わり!」というものではなく,就活中に何度か繰り返して行うものです。そのため,就活の方向性を見直そうというタイミングや,「この会社に入社することが自分にとって本当に良いのか?」と考えるタイミングで再度行う方も多いので,あくまで自分に迷いが出たり決断する理由をちゃんと探りたいと考えたときに活用すると良いでしょう。
自己分析は「なぜ?」の繰り返し
自己分析の王道のやり方として,これまでを振り返り,印象的な出来事やエピソードを紙に書き出して,そのうちのひとつのテーマについて「なぜ?」を深掘りをしていく方法があります。
以下順序立てて紹介していきます。
①テーマを決める
「頑張ったこと」「楽しかったこと」「大変だったこと」などのテーマを決めます。今回は「頑張ったこと」をテーマにして,掘り下げてみましょう。
②今までの人生の中で「頑張ったこと」を考える
今までの人生の中でさまざまなシーンで振り返り,「頑張ったこと」を挙げてみます。頑張ったことの例には,次のようなものがあげられます。
- 高校のバスケ部の練習を頑張った
- 志望校に合格するため受験勉強を頑張った
- ゼミで発表するために論文作成を頑張った
- ファミレスのアルバイトを頑張った
③「なぜ?」と掘り下げてみる。
頑張ってきたこと一つひとつを掘り下げていくと,自分では気づかなかった価値観や漠然とわかってはいたけれど言語化できていなかった価値観が見えてくるようになります。たとえば,「アルバイトを頑張った」の掘り下げ方の例を紹介します。
ファミレスのアルバイトを頑張った
↓
なぜ頑張れた?
オープニングから一緒に頑張ったアルバイト仲間がたくさんいたから
↓
なぜ仲間がいると頑張れた?
仲良くなったのでバイトに行くのが楽しかったから
↓
なぜ?・・・・
これを5回ほど繰り返していく作業を行います。これをいくつかのエピソードで繰り返して行っていくと自分の価値観の共通項が見えてくるので,自分の得意なことや大切にしていること,考え方の癖などが理解できるようになります。このように自分という人間がどういう人間なのかを理解できるようにしましょう。
■まとめ
今回は自己分析について取り上げました。自己分析は難しい面もありますが,改めて自分を理解するには良い機会となります。肩肘はらずに気軽に「なんで自分はあのときこう考えたんだろう?」と振り返ってみましょう。